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TOP兄と妹が~(ヒバツナ子)兄と妹がこんなに好きあって何が悪い! 29


兄と妹がこんなに好きあって何が悪い! 29

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雲雀に「ちゃんと言えるよね」と言われて、恭弥と呼べと言われても、兄を何と呼べばいいのかツナはまだ迷っている。
まさか恭弥お兄ちゃんとは呼べない。
お兄ちゃんと言ったらダメ妹のレッテルをはられてお仕置きされてしまう。
だからといって、お兄ちゃんの、「お兄」を取って、「恭弥ちゃん」とも呼べないし、「恭弥君」にも違和感があるし、もちろん呼び捨てには出来ない。
じっと雲雀に見つめられたツナは、落ち着かない。
昔は雲雀に見つめられるのが大好きだった。
ツナだけを見ていてほしいと思っていて、雲雀がツナを見ていてくれたら嬉しくて仕方がなかったし、見ていてくれないと落ち着かなかった。
でも、今はだめみたいだ。
雲雀にはツナを見ていてほしいと思う。
つい昨日までのような冷たい視線ではなく、昔のような優しい瞳でツナを見つめていてほしい。そう思う。


そう思うのに、今は無理。


今の雲雀の視線はどうにも落ち着かない。
冷たいわけではない。
むしろ優しいし、あまい。でも、何か違う。あまいというか、熱いというか、ある種の熱を持っていて、ツナに何か求めているような、見つめられると自分のなかにある何かが根こそぎ奪われてしまうような心地がして、これ以上見つめられたらだめなんじゃないかと思ってしまう。
今ツナに接している雲雀のすべてにじりじり追い詰められるような心地。
変な汗が出て来そうだし、すごく心臓が早い。


これ以上心臓が早くなったら、しんじゃう。


そう思ってしまう。
ツナの頭のなかはぐるぐるで、雲雀の事を何と呼べばいいのか結論は出ないけれど、早く兄の名前を呼ばなければ、いけないと焦る。
今は機嫌のいい雲雀だが、いきなりご機嫌が悪くなって、やっぱりツナと帰るのは止めると言い出すかもしれない。
こうしてかまわれているツナだが、機嫌が悪くなった雲雀にいつポイっとされるか不安で仕方がない。今雲雀にポイされたらツナは一人でとぼとぼ帰る事になってしまう。
なかなか答えられないツナに、雲雀のご機嫌が悪くなったかなと思い、ちらりと雲雀を見てみるが、幸いご機嫌はまだ悪くなっていないようで、ほっとする。
安心したら少しばかり緊張が緩んだのか、ツナは今の状況をひどく意識してしまう。
ツナは今、雲雀に抱き寄せられたまま頬を撫でられ、顎下をくすぐるようにされながら、近い位置で触れあっている。
雲雀がイラついてない事で少し気はゆるんだが、この状況。やはり緊張しないはずはない。
雲雀に触れられる変な気持ちヨさと緊張と、兄を具体的に何と呼べばいいのかわからなくなった事で混乱しているツナは、とにかく兄の名前を言わなければと固まったように動かない口を必死で動かした。

「あ、あ、その、きょっ、きょ、きょうや、、さ、ん?」

いくら恭弥と呼べと言われていても呼び捨てにする事な
ど出来るはずもなく、とりあえず恭弥の下に「さん」を付けて呼んだのだが、慣れない呼び方をしたのと緊張と混乱で声がうまく出ないあげくどもるし、震えるし、変に上擦るしでいいとこなしだ。
こんな呼び方をしたら怒られてしまうかなと思い、雲雀の叱責にたえるためぎゅっと目を瞑るが、雲雀はツナの頭を優しくゆっくりと撫ではしたが、ツナが予想した叱責や悪態や冷めた声は返ってこない。
ツナは怒られたりしないのかなと思ってそっと瞳をあけてすぐ近い位置にいる雲雀を見ると、ツナと目があってふわりと微笑む姿。


その微笑みに、ツナは絶句した。


雲雀の微笑みは本当に優しくて、ツナを見つめる瞳から愛しさがあふれだしてこぼれてしまうかのようで、多分そう感じるのはツナの気のせいだと思うのだが、気のせいでも嬉しくて泣きそうになる。



大好きな人が本当にツナを大事にしてくれて、大事に見つめてくれている。


ぷるぷる震えるからだ。
嗚咽がこぼれないようにぐっと唇をとざし、喉に力を入れる。


泣いたらだめ。
泣きたい位嬉しいけど、今泣いたらだめ。
泣くなら家に帰って一人になってから。


雲雀は強いものが好きなので、泣いたら雲雀に嫌われてしまう。
今は雲雀に嫌われていると感じられないが、本当なら出来が悪くて弱いツナは雲雀にはすごく嫌われている。
今は好かれて大事にされていると錯覚しているだけ。
こんなの、きっと今だけ。
この状況が少しでも長く続くように、ツナは泣かないように我慢する。
ぷるぷると震えるツナは赤くなりながら潤んだ瞳をぱちぱちと瞬かせる。
雲雀はツナを大事に腕に抱きながら、頭のてっぺんにそっとキス。
頑張ったね。よく言えたねと小さな声で囁いて、今度は一房髪を取って、口付ける。
ツナの髪に口付けている雲雀は瞳を伏せ、まるでお姫様の髪にキスするように、ツナの髪にキスをした。
雲雀が自分の髪にキスした所をばっちり見てしまったツナは、瞳を伏せた時の雲雀の艶やかな表情といろっぽさに絶句して、それから真っ赤になった。
ただ髪に口付けられただけなのに、雲雀はただ髪に口付けただけなのに、ツナの髪に口付けた雲雀の顔がひどく扇情的で艶めいていたので、見てはならないものを見てしまった感じがしたのだ。
ツナは泣きたいのを堪えていたはずなのに、今や頭のなかは漂白されたように真っ白。
顔は真っ赤。
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