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TOP青の祓魔師女王陛下の悪魔退治19(終)


女王陛下の悪魔退治19(終)
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女王の帰還



獅郎達と別れた燐はアスタロトが用意した屋敷に帰り、ぐったりとソファに伸びた。
大変だった。
触れてほしくない話題に次々触れる友人達と、魔法女王☆燐deマギカの決めポーズと決めセリフの部分を撮ってないから今ここで撮りを始めると言われ、精神的なダメージでずたぼろの燐なのに、またあの恥ずかしいセリフを言いながら変なポーズ決めさせられるし、変な必殺技の名前とか叫んで変なポーズさせられるし。
一番こたえたのは、それらを家族と友人達の前でしなければならなかったことだ。

「はあ、疲れた」

ソファに伸びた燐は、もうやだと呟く。
毎回毎回恥ずかしいと思いながらやっていたが、それが出来たのは友人知人が誰も見ないからなのに、よりにもよって、撮影中の光景を見られるとは。
燐を家まで送ってきたメフィストは、燐と違って元気いっぱいだ。もっとも、彼はいつも元気いっぱいなのだが。ちなみにアマイモンは獅郎や雪男達のもとに残してきた。一応護衛のつもりだ。

「いやあ、今日は楽しかったですね」
「おまえだけな」
「というわけで―――明日から学園編に入りましょう」
「は?」

学園編って何のこと?
にやりと笑うメフィストの表情。この顔をしたメフィストが燐に何かを言ってくる時は要注意。過去からの学習でわかっている。魔法女王ものを作ると言い出した時も、クイーン&メッフィーInヒーローTVをやるといった時もこの顔だった微妙に引き気味の燐を置き去りににして、メフィストは高らかに告げた。


「魔法女王☆燐deマギカ、聖十字学園編のスタートです!」


「‥‥‥なんだそれ」

ぼそりと呟かれた燐の疑問をメフィストは黙殺し、歌うように続ける。メッフィーノリノリ絶好調だ。

「編入手続きはすんでますよ。あ、獅郎に特別講師頼んでます☆ それと獅郎からの伝言で、明日の弁当には卵焼きとおくらバーグを入れてほしいと言ってました。私はサンドイッチの方がいいのですがね。で、藤本と奥村君のぶんをよろしくらしいですよ」

いきなり話題が弁当のことに切り替わり、燐は目を白黒させる。
料理は得意だ。虚無界に来てからも度々作っていた。
けれど、食べてもらいたい人に食べてもらえない料理はむなしくて、今ではあまりしない。
それでもメフィストが獅郎や雪男の情報と引き換えにたまに料理を要求するので、その時には作っている。
一人っきりで自分の作った料理を食べるのは苦手だ。燐の料理は家族の味だから、作って食べるとどうしても皆で囲んだ食卓が思い出されてしまう。
家族のために料理をすることなど二度とないと思っていたのに、また、燐は作ってもいいのだろうか。

「弁当、作るの?俺が」

寝転がっていたソファから起き上がり聞いてみると、メフィストは頷いた。

「はい。獅郎にはたまに燐の料理を届けてましたよ。ついでに私のぶんも作っておいてくださいね。サタンに自慢してやるんです」
「おまえが俺に料理を作らせたのはそのためだったのか」

度々料理をねだられパック詰めして帰っていたメフィストを見て、こいつは一体何がしたいのだろうと思っていたが、そういう理由だったのかと納得しかけた燐に、メフィストは違いますよと爽やかに笑った。

「単に私が食べたかっただけなので、藤本のはついでです。というわけでお弁当をよろしくお願いします」

久しぶりに家族に料理を振る舞える。疲れて元気がなかった燐だが、そう思うと嬉しくなってぴょこんと立ち上がる。
獅郎は燐の卵焼きが好物だ。魚は入れよう。でも雪男は成長期だし肉も入れたい。しょうが焼きなんてどうだろう。ぴりっとした生姜は健康にもいい。豚肉はビタミンも豊富だ。
こんなにわくわくしたのは久しぶりで、道具は揃っているが使わなくなって久しいキッチンにある冷蔵庫をチェックして、必要なものは買いに行こう。無限の鍵はとても便利だ。

「それはわかった。でも学園編とか、編入って何のことだ?」

弁当はともかく魔法女王の学園編とか微妙に不吉な単語が聞こえたので、あまり聞きたくはないが聞かないとまた後で酷いめにあうので聞いてみると、メフィストはぬるっと答えてきた。

「だから、私が理事長をつとめている、聖十字学園に編入してハラハラドキドキチラリもあるよな魔法女王☆燐deマギカのときめきの学園編を開始するのです」

途中から興が乗ったのか、メフィストは大げさな仕草をしながら歌うように言った。
メフィストの言葉に、燐は暫し考える。
ハラハラドキドキポロリもあるかも学園編というキャッチコピーにはビシバシ不吉な予感がする。むしろ不吉な予感しかしない。
しかし、メフィストの言葉通りに受け止めるなら―――。

「‥‥あー、もしかして、俺、学校行くの?」

燐は学校に、雪男やしえみ達が通うあの学校に行けるのかもしれない。

「だからさっきからそう言っているでしょう。制服はそこに用意してあります」

それだけ言ってメフィストは帰っていった。
ため息をつき、燐はメフィストが置いていった制服の箱の中身を見ないまま、ふらふらとキッチンに向かう。

「学校、か‥‥」

昔は大嫌いだった場所。人間であることを止めてから、急に恋しくなった普通という空間。
しかし―――。

「ついていけるかな。勉強」

専属家庭教師にも泣かれる頭脳の奥村燐は、はっきりきっぱり勉強が苦手だ。冷蔵庫の中身を確認しながら、ふうとため息をついた。




女王陛下の悪魔退治・終わり

女王の帰還と、最後魔人の絶叫とおまけをだいぶ略しましたが、悪魔退治はこれにて終了。
次からは「日常生活」になります。
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