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TOP青の祓魔師女王陛下の悪魔退治14


女王陛下の悪魔退治14

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「青い、炎の、女王」

青の女王エクソシストは見ていた。月を背後に悪魔相手に剣を振るうその姿はぞくぞくするほど美しく、魅惑的。その女王が、どこまでも優しく、どこまでも冷たい声で、彼等に語りかけた。

「そう。俺が誰かはおまえらの想像通りだよ。わかってると思うけど、おまえたちの相手は、この俺だ」

その言葉に、ぞっとする。
あの番組は、作りものだと思っていた。
作りもので、フィクションなのだと。まさか女王自ら本当に悪魔を狩っているなど、あるはずはない。悪魔殺しの悪魔なんて、単なる冗談だと思っていたのに。

「そんな、そんな‥‥。あなたは、まさか、女王。あれは本当だったのか」

ざわり、と悪魔達がざわめく。
別に同族が狩られようとどうでもいいが、今まさに自分達が狩られようとしているのなら話は別だった。
自分達が束になってかかればこんなアイドル女王くらい何とでもなる気がするが、いくら何でも女王に牙を向けたくはない。
けれど、今ならこの女王に悪さを出来るのではないかという欲望も芽生える。
数はこちらが圧倒的。八侯王に祭り上げられ、サタンのごり押しで女王になった少女だ。それなりには強いかもしれないが、たいした力などないだろう。
八侯王は、女王と戦って破れたとそれぞれ声明を出したがあの強大な力を有する虚無界の王達がたかだか小娘に負けるなど信じがたい。あの声明は嘘か、王達が手を抜いていたに違いない。
誰も犯すことの出来ない孤高の月より気高いこの虚無界の女王を屈伏させたい。
自分達なら出来る。女王が屈辱で死を選ぼうとするのなら、ここにいる人間を人質に取ってもいい。
この気高い女王を自分達で踏みにじってぐちゃぐちゃに犯し尽くしたい。
悪魔達のなかで、そんな欲望が急激に膨れ上がるが、それは出さない。
自分達にはまず大義名分がある。それで女王を納得させて油断を誘ってからだ。

「真実、『悪魔殺しの女王』でいらっしゃるか」

一応女王であるかを確認すると、きららかな少女王は余裕の顔をしてあっさり頷いた。

「ああ、正真正銘、それは本当のことだよ。いつも言ってんだろ。許可なく物質界に行った悪魔は、俺が狩るってな」

ちゃきっと構えるのは女王が有する降魔剣の倶利加羅だろう。魔を滅するという、名にしおう名刀。
テレビのなかで、青い炎をまとわりつかせた刀に沢山の悪魔がほふられたのを見てきた。

「物質界行きの許可なら、ございます」

犯したい、壊したい、この取り澄ました女王の白い面を快感と屈辱と苦痛で歪めたい。
じり、と一歩近付き、許可ならあると油断を誘おうとするが、女王は眉間に皺を寄せ、嫌そうに言った。

「わかってる。どうせあいつの命令なんだろ。こいつらにこんなに接触するまで気づかなかった俺が迂闊だった。いつもは接触する前に気付いて片付けるんだがな」

ため息をついた女王に、悪魔は言った。

「女王よ、私たちは、あなたに逆らうつもりは――」

ないのです。

そう言おうとしたが最後までは言えなかった。

「無理だな。おまえは俺の逆鱗に触れた。絶対に触れてはいけないものに触れたんだ。覚悟はいいな」

絶対零度の冷ややかな声。凍える夜のごとき瞳の女王が、軽く、ごく軽く剣を構えた。

「しかし女王よ、これもサタン様のご命令なのです。あいつを、あの藤本獅郎を殺せと」

サタンの命令。これをちらつかせればいくら何でも遠慮するだろう。女王といって、普段はサタンに反抗もしているようだが、本当はサタンと八侯王の後押しがなくては何も出来ない、女王にすらなれない小娘だ。サタンの名前を出せば大人しくなるに違いない。そう思っていた悪魔達だが、サタンの名前を出した途端、女王の周囲が凍えた。
熱いはずの炎から、冷気。

「ふーん。あいつ、まだそんな事を言ってやがったのか。じゃあおまえら、やれるもんならやってみな。ただし、相手をするのは藤本獅郎じゃねーよ、この俺だ。藤本獅郎を殺したいなら、まずはこの俺を殺してからやれ」

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