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TOP兄と妹が~(ヒバツナ子)兄と妹がこんなに好きあって何が悪い! 18


兄と妹がこんなに好きあって何が悪い! 18
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一体何かなとツナはあいたドアを見つめて、絶句した。


その人の出現に、教室のなかかがざわめく。


そこにいたのは、若い女性にも人気があるモデル。
クラスの女の子達が嬉しそうに叫ぶ。
携帯のカメラを構えるものもいたが、カメラの気配を感じたその人が冷たい視線でカメラを構える人物を睨みつけると、カメラを構えていた人は凍ったように動かなくなった。


当たり前だ。


彼に逆らってはいけない。
彼を怒らせてはいけない。
彼の前で群れてはいけない。


それは並盛の常識。


並盛で平和な日常を送りたいなら、彼に関わってはいけない。彼に逆らってはいけない。
彼はこの並盛で色々都市伝説級の噂が絶えない人物。
ツナは、ドアをあけてゆっくりとこちらに近付いて来るその人をぼんやりと見つめる。
すらりとした立ち姿。
優雅な足取り。
触れれば切れそうな、鋭い瞳は鋭利な刃のよう。
月のように気高く、闇のようにしっとりとした雰囲気で、その場にいる誰もを圧倒してしまう、並盛の王様。



―――彼の名前は、雲雀恭弥。


いつも家で顔を合わせている、ツナの兄。
その彼が、ツナの机の前まで来て、ぴたりと止まった。
鋭い漆黒の瞳はただツナだけを捉え、ツナだけを見ている。
ツナだけを見つめる雲雀の姿に、胸が高鳴る。


昨日言った通り、雲雀はツナを迎えに来た。


ツナの前に立った雲雀はツナに手をさしのべ、くしゃりと頭を撫でてから、ツナの頬をすりすりと指の甲でじゃらすように撫る。


「綱吉、迎えに来たよ」


ツナを愛しそうに見つめ、指先で撫でながら、深くあまい声で囁く。
昔はよく撫でられていたので、ツナにとっては懐かしい


触れあい。
よくある何でもない普通の触れ合いのはずなのに、雲雀に触れられ、胸がざわざわする。


昔とは、何か違う。


昔も雲雀に撫でられたら嬉しかった。どきどきしたし、もっとツナをなでなでしてほしいと思った。
ツナ以外の人間には冷たい雲雀。そんな雲雀に思いっきり甘えていいのはツナだけだと思っていたし、それは当然だと思っていた。
雲雀が冷たくなってしまったあの時まで、ツナにとって、この手はあって当たり前のもので、無くなるなんて考えもしなかったもの。
無くしたあの日からずっとツナが求めていたもの。


前と同じ、雲雀の手。
でも以前よりも、ずっと大きな手。
この手に触れられて、すごくどきどきする。
されている事は昔とまったく同じ事のはずなのに、絶体に何かが違う。
多分、それはツナ自身の感情の問題。
ツナの感情が、昔触れられていた時とは何か違う気がする。
ツナは昔から雲雀が好きで、大好きで、この手に触れられて嬉しいのは昔と同じだけど、どきどきする感覚が、昔とは何か違う。
目の端に、ツナの頬を撫でる、白く繊細な雲雀の手がちらちら映る。


細い指。
綺麗な手。
繊細で優美なこの手があの物騒な武器を振るっているとは思えない。


雲雀の手がツナの頬を、顎下を、髪をくすぐるように撫でていく。


ツナはどきどきしながら雲雀になされるがまま。
だってツナは雲雀が好きで、雲雀に触れられるのも好き。
でも今のツナは雲雀に触れられたら、まわりは何も見えなくなって、ぼんやりとしてしまう。
ツナはここが教室であるという事も忘れ、ただ雲雀に触れられているだけ。
雲雀のなすがまま。
いつもは無垢な雰囲気の可憐なツナがじっとしながら瞳を潤ませ、あまそうな唇からやわい息を吐き出し頬を染めている姿は艶めいていて、ぞくぞくするほど色っぽい。
伏せられた瞳に長い睫毛が影を落とす様を見たら背筋が寒くなり、思わず目をそらしてしまうか、もう目が離せなくなるかどちらか。


ツナを見たものは、ツナに、魅入られる。


今のツナは可憐さとあやういような色気を同時に内包した、一種独特の雰囲気を醸し出している。
普段はただただ可愛らしく可憐な妖精なのに、雲雀がツナに触れた途端、魔的な何かがツナのなかからたちのぼり、それがゆっくりと広がる。そんな雰囲気。
そしてそれはツナを見つめる雲雀も同じ。
雲雀は元々端正で繊細なその顔立ちと冷たい雰囲気で人気のモデルだ。
立っていても、歩いていても、例え年寄り臭く番茶をすすっていても、何をしていてもとにかく嫌になるほど様になるのだが、今ツナと一緒にいる雲雀は雑誌で見る雰囲気とも、並盛で見る感じとも、全然違う。
今の雲雀はどこか甘く、背徳的な香りがする。
ツナもだが、ツナを見つめる雲雀の姿からも、目が離せない。
雲雀が睨みをきかせたため、しんとした教室内。


誰も、何も言わない。


雲雀とツナは、まるでそこに二人でいる事で完成する完璧な一対のように、すっぽりとはまっていた。
その姿は二人でいる事こそ自然で、二人でいない事こそ不自然に見えるほどだ。
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