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TOP青の祓魔師女王陛下の悪魔退治8


女王陛下の悪魔退治8
ちょっと間があいちゃった。



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ターゲットのいる場所は確認出来た。

「撮影班はちゃんとつけてあるが、燐に遅れを取るな。また決めセリフや決めポーズの前にぶちのめされてはたまらんからな。あとパンもろで戦うなと注意しておかねば」

とん、と大地を蹴り、飛び上がる。空を駆けると目的地にはすぐに着くだろう。

「兄上も大変ですねー。そんな小舅みたいなことばかり一々言っていると、ハゲになりますよ。つるっぱげです」

ただでさえ普段の燐の行動に頭を痛めていたメフィストは、シルクハットに隠された頭にハゲが出来る所を想像してしまい、ぶるりと震えた。

「不吉なことをゆーなアマイモン」

肉体をある一定レベルに保つことが出来るのでハゲないとわかっていても、不安になる。
毎日毎日燐に注意しすぎて、言うことをきかない燐のことを考えるとハゲになるかもしれないとありもしないことを思う。昔は紳士のたしなみであったズラも、今の流行ではないし、第一あれは蒸れるし暑いし余計にハゲが加速するし、ズレたら恥ずかしいから嫌だ。


ハゲこわい。サタンよりハゲがこわい。


お洒落なメフィストはハゲに対して大魔王サタン以上の恐怖を覚えた。そんなメフィストの心境などどうでもいいアマイモンは、平然としている。

「え、僕今は悪魔なんで、不吉なことくらい言ってもいいと思います」
「ああそうかい――って、始まってるか。チッ、決めセリフが――」

どかん、と爆音が響き、青の炎が立ち上る。燐が地面に倶利加羅を突き刺し、炎で結界を作り、悪魔を閉じ込めたのだ。
しかしこれはあくまで一時的なもの。燐の力で結界内の悪魔達の感覚はすべて封じてあるが、燐が倶利加羅を抜けば容易に壊れてしまう。そう長い時間使う類の結界ではないので、方法も簡易で、あくまで一時しのぎ的なもの。
結果を作り、背中に雪男と藤本、そして幼なじみである祓魔塾の面々をかばいながら、叫ぶ。

「ここから逃げろ! 今すぐに! これはおまえらの敵う相手じゃねぇ!」

上級悪魔がわらわらいる。藤本一人であるならば、自身の身を守りたたかいきることも可能だろうが、彼は一人ではない。
燐の幼なじみであるエクスワイアたちがいる。彼等を守らなければならない。


一方、燐の幼なじみでもある祓魔塾の生徒達は、大量の上級悪魔に襲われ、身体をすくませながらも藤本の指示を仰ごうとしていたその時、青い炎が立ち上り、いきなりすべての悪魔を閉じ込めた存在が出現したことに驚いた。



青い炎はサタンのあかし。



それが、目の前にあった。
どうしよう。どうなっている。祓魔塾の生徒達はそう思ってまた藤本を見ると、彼はひっそりと笑っていた。


青い炎を見ても、おびえるでもなく、逃げようとするでもなく、ただ静かに微笑んでいた。


藤本の視線の先には、自分達を救った青い炎の悪魔。夜に咲く花のようなマントを身につけ、深くフードを被っている。
この場から逃げろと言った、その悪魔の声は少女のもの。


青い、炎。


それを目にした雪男は、祓魔塾の生徒達とはまた別の意味で動くことが出来なかった。
女性の手には倶利加羅。変なマスコットがあしらわれているが、間違いなくそれは倶利加羅であり、そこから青い炎がゆらめいている。
サタンの証である、鮮やかな青。
雪男は、呆然と、ただ呆然とそれを見つめた。
あの日から、ずっと探していたその人かもしれない。そう思った。
たった一人で虚無界に行った、大切な存在。雪男のすべてだったひと。
彼女は生きていると聞いたから、雪男も生きてきた。
生きてさえいれば、いつか取り戻せるかもしれないと、僅かな希望にすがった。

「あおい、ほのう‥‥倶利加羅‥‥まさか‥‥」

雪男に背を向け、フードの下、真っ向から悪魔と対峙するその姿。
雪男が呆然と呟くと、獅郎が深いおもいをたたえた声で頷いた。

「ああ。青い炎に、倶利加羅、だな」

燐はちらりと背後を気にする。
獅郎はこんな状況下であるというのに随分余裕があるようだ。さすがは燐の父親と思いたい所だが、今はそれどころではない。
マントをかぶってはいるが、倶利加羅と青い炎。そして女ということで、二人には燐の正体がバレてしまった気がした。
燐は、正面から二人に顔を合わせることは出来ない。その勇気がない。
だから、逃げろと叫ぶ。

「ここにいたら危ない。早く、さっさと逃げろ!」

燐が自分の力と倶利加羅を使って悪魔達を閉じ込めている間、獅郎たちは安全だろう。 本当なら今ここで結界を解除して戦うこともできる。だが、燐は彼等にここから立ち去ってほしかった。彼らが立ち去ってから戦いたかった。 悪魔になった燐が、悪魔と戦う。そんな姿、見せたくなかった。

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