FC2ブログ
TOPスポンサー広告ジュエルの呪いにご注意を 2


スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

カテゴリ:スポンサー広告
TOP快新(K新)女体化ジュエルの呪いにご注意を 2


ジュエルの呪いにご注意を 2
ジュエルシリーズ2部2話目



-------------------------------------------------


今まで、本気になったことなんてなかった。
怪盗をやるのは大変だが、本気で危ういと思ったことはない。本気の本気でまずいと思うほど追い詰められたのは、時計台の時だけ。あれ以来、本当にあやういと思ったことも、対等と思える相手にであい、背筋がぞくぞくするような高揚を感じることもなかった。しかし目の前の子供からは、子供とは思えないような気迫と、自身を追い詰める人間独特の気配。
探偵だ、と名乗る声は、清らかに清んでいながらも自身が勝利するのは当然だという自信に満ちあふれたもので、自信過剰な小僧だと、そう思った。快斗自身、俺も昔はこうだったっけ?、と軽く過去を振り返ってみたが、快斗はこんな子供ではなかった。
この当時、すでに快斗は「普通」を装いながら生活をしていた。
ひとは、自分と違うものを、「普通」とは違うものを無意識に排除したがる。快斗は俗にいう「天才」というやつで、あきらかに他の子供とは違った。
本当に小さかった時、普通の子供は絵本を読んでもらっているのに、快斗は科学の専門書を自分で読んで楽しんでいた。
普通の子供が数字を教えてもらうころ、すでに高等数学の分厚い専門書を読んで数字やアルファベットと戯れ、数学の問題をパズルと勘違いして解きまくっていた。


快斗は、あきらかに異端であり異質だった。


普通の子供とは違った。
そのうち快斗は、普通と違うと気味悪がられたり、仲間外れにされたり、変な目でみられるようになることを知り、自分をよそおうようになった。
天才なんかじゃない。知能指数は高いけど、普通とあまり変わらない。悪戯が好きで、笑いながら女の子のスカートをめくって文句を言われるような、すこしやんちゃだけど子供らしい子供。
ずっと、ずっと、物心ついた時からずっと、快斗は楽しそうな顔をしながらその実つめたいこころで自身をいつわり続けていた。
長い間いつわってきたので、自分でもそのうちどれが本当の自分かわからなくなってきたくらいだ。
黒羽快斗を理解し、わかってくれる存在なんていない。
そう、思っていた。
自分と同じような人間なんて存在しないと思っていたから、運命の出会いやも、運命の相手も、快斗にとっては関係のないことだと、そう思っていた。
誰も快斗と同じ場所に、同じ目線になってはくれないことをさみしいと思いながらもその感情を誤魔化し、快斗を理解できる存在はこの世にいないから、仕方がないと諦めていた。
快斗は、自分自身の努力で叶えられることと、そうでないものをわかっていたから、期待するよりも先に諦めてしまっていた。諦めるなんて実に自分らしくないとは思う。でも、こればかりは自身の努力ではどうすることも出来ない。
仮に快斗並みの天才というか、規格外品が世の中にいたとして、お友達になりたいと思える人間かどうかなんて、そんなのわからない。快斗並みの能力を持っているならおそらくまともではないだろう。変人か、犯罪者か、とにかく一筋縄ではいかない。かくいう快斗は事情があるとはいえれっきとした犯罪者だ。
どれだけ謙遜しても、快斗はまちがいなく天才というやつで、自意識過剰とか、自信過剰と言われても、それは変えようのない事実だ。
自分の能力や、出来ることはわかっているので、快斗と同じ種類の人間で、ちゃんと話がわかり、確固たる信念や、まわりに左右されることのない正義をもつ、穢れを知りながらも清廉であり続けるような心をもつ人間なんて、現れないと思っていた。
だって、本当にいないと思っていたのだ。
快斗と同じ目線に立つことの出来る人間。
本当の意味で、快斗を追い詰めることが出来る人間。理解できる人間。汚泥のなかにあっても、そこで輝く真実を見つけ出せるひと。
いない、はずだったのに。
でも、みつけた。


みつけて、しまった。


ずっと諦めていたものを見つけた快斗は最初、怪盗でなければ友達になれるかな、と思った。
怪盗と探偵という間柄なので、近付くにはかなりあぶない相手ではあるが、好きになっても特に問題はないと思う。ただし、友達としてなら、だ。
名探偵の慧眼をもってしたら、黒羽快斗がキッドだとバレるかもしれないが彼は現行犯で捕まえるのにこだわっているし、殺人事件専門の彼はこそ泥には興味がないと言って、キッドより一課の事件優先だ。そりゃあ窃盗よりも殺人という気持ちもわかるが、こっちは名探偵と会いたいのに、名探偵の方はいかにも適当で、悲しいしむかつく。ぜってーこっちをむかせてやると闘志だって燃やす。マジック以外の何かに対して、おおよそ真剣になるということがなかった快斗が、たったひとりの人間の瞳と心を自分に向けようと必死だ。それこそ自分でもおかしいほどに。
この感情が、友愛や、同族めいた意識以外のものだと気付いたのは、いつだっただろうか。
友人に、とのぞむなら、まだよかった。
追いかけられる側である怪盗が昼の姿で探偵を追いかけていても、それが友人としてなら、まだよかったのだ。
彼に、友達以上の感情を抱いてしまっては、いけなかった。


絶対に、絶対に、いけなかった。


怪盗と、探偵だ。
快斗は怪盗で、好きになった相手は探偵。しかも男。
快斗は間違いなく女の子が好きだ。
男を好きになったことなどないし、男と「そういう関係」になったと考えただけで寒気と吐き気と蕁麻疹に悩まされそうだし、とにかく考えられない。
他人がどういう嗜好であってもそれはそいつの自由だと思うし、好きにすればいい。でも自分が男を好きになるなんて思ってもみなかった。そもそも誰かを本気で、それこそ焦がれるほど好きになれるとは思ってもみなかったので、あらゆる意味で衝撃だった。
好きだと気付いてしまってから、何度も何度も否定した。
だからといって、快斗が今まで付き合ってきた相手を好きだったかというと、特にそういうわけでもない。
ただなんとなく誘われて、なんとなく付き合っただけだし、全員その場限りの後腐れない関係だった。
潔癖な名探偵に知られたら、眉をひそめ軽蔑の眼差しでみられることがわかっているので言わないし、自分のおもいを認めてからはそういったお付き合いは一切してないから、今の快斗は女性関係で後ろ黒いところなどない。
ある一時期、名探偵を好きになってしまったのではないかと気付いた時に、そんなことはないと否定して、とにかく女性と付き合っていたというだけ。
女性にふれて、そのやわらかさを感じるたびに、名探偵は男で、胸はないし、やわらかくもないし、名探偵だし、殺人シュートは本気で殺人シュートだからこわいし、そういう意味で好きとかありえないよな、と自分で自分に言い聞かせてきた。
でも、どれだけ「いい女」に触れても、名探偵であるかのひとを前にした時のように胸が高鳴るわけでもなく、どうしても欲しいという感情が暴走しそうになることもない。
やわらかい身体を抱いても、なにかが違う。物足りないと思って、最終的にはむなしくなってくる。
正直、女性を相手にしているより、清廉な名探偵が乱れる姿を想像しているほうがずっと興奮するし、色々ヤバい。
自分と同じものがついている男なのに、それすら愛でて、愛して、とかしたいと思ってしまう。
末期だ。
近付いたらあちちじゃすまない危険極まりない相手。キッドにとって要注意人物なのに、よりにもよって、その探偵の最愛のひとに、恋人になりたいだなんて。恋人通りこして、出来れば結婚したい。
どうしても、どうしても、工藤新一が欲しくて、名探偵の瞳をこちらに向けておきたくて、すべてを独占したいと願った。
スポンサーサイト

カテゴリ:快新(K新)女体化
Back | Top Page | Next
Comments

コメント投稿













管理者にだけ表示を許可する


| Top Page |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。