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TOP兄と妹が~(ヒバツナ子)兄と妹がこんなに好きあって何が悪い! 4


兄と妹がこんなに好きあって何が悪い! 4
オフ化済み。
オフでは完全版ですが、こちらではweb版でとして連載いたします。
書店在庫はバードEX様にございます。




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お腹が空いてるから早くご飯を作れという催促なのか、それともツナに何か作らせたいものでもあるのだろうか。

いつもならツナと顔を合わせるのを最小限にする兄なのに今もここにいるという事は、早くご飯を作れという無言の催促なのかもしれない。

いつものんびりとしているツナだが、兄がご飯を待っているかもしれないと考えるとのんびりしているわけにもいかず、急いで準備をす。

しかし、普段は必要最低限しかツナに近付こうとしない、ツナのそばになんか近付かない兄がそばにいると緊張していつもと同じ事がなかなか出来ない。

わたわたと慌てて食材を転がしたり、まな板を落としたり。

大好きな兄の前で手際悪くしかもドジをふんでしまって、ツナは泣きそうになりながら転がした食材を拾おうとしたら、雲雀がため息をつきながらじゃがいもや茄子を拾って流しのボウルのなかに入れてくれた。

兄はいつもはツナには近付こうとしないので、流しに食材を置いた時に隣に立たれたというだけですごく近いと感じて緊張してしまう。

昔はよく一緒にお風呂に入ったり、くっついて一緒に寝たりしていたから、昔に比べたら近いなんていえないのに、今の雲雀はツナのそばに近付こうとしないので、この距離でも近くて、大好きな兄をそばに感じられて嬉しい。

「っ!すっ、すみません。すぐ、すぐしますから、もう少し待っててください」

でも、すごく緊張するので声も裏返ってしまう。

実の兄相手に緊張して声を詰まらせたりするような、そんな自分を見られるのが情けなくて恥ずかしい。

雲雀は食材とまな板を拾うとまたすぐにツナから離れて距離を置いたが、ツナは少しでも近くにいる事が出来て、しかもツナが落としたものを拾ってもらえた事で優しくされた気がして泣きたい位嬉しくなる。

恥ずかしくて情けないけれど、嬉しい。

とても複雑で単純な心境のなか雲雀にお礼を言ったツナはすぐにキッチンに向かい、床に落としたまな板と野菜を洗いはじめる。

兄がお腹が空いているなら早くご飯を作らないと。

雲雀に背を向けたのは、少し優しくされた位で嬉しくて涙が浮かんでしまった顔を隠すためでもある。

少し雲雀に優しくされただけで嬉しくて泣いてしまいそうになるなんて知られたくない。

雲雀は強い人だから、泣いたりしたら鬱陶しいと思われてしまう。

ツナがぐすりと涙を浮かべながら慌てて晩御飯の準備をしていると、驚いた事に雲雀から声をかけられた。

「まだお腹は空いてないから、晩御飯はゆっくりでいい。それより‥‥‥最近、このあたりに痴漢が出るから、もっと早く帰るようにしなよ」

「え?」

ツナは一瞬、何を言われたのかわからなかった。

雲雀が自発的にツナに口を聞く事も珍しく、口を開けば冷たい事ばかり言ってくるのに、その雲雀が、ツナに対して痴漢に気をつけろと言った。

すごく驚いたツナは涙も引っ込んで、思わず後ろを振り返り冷たいほど整った兄の顔をまじまじと見てしまう。

もしかして、兄はツナを心配してくれているのだろうか。

驚いて呆然としていたツナだが、雲雀が言った言葉が自分のなかに浸透していくと、ツナは今聞いた言葉が自分の幻聴なのではないかと疑った。

昔の兄ならともかく、今の兄がツナを心配するなんておかしい。

大好きな兄に心配してもらったと喜んで、実はそれがツナの夢とか、ツナの願望が聞かせた幻聴だったりしたら悲しいのであまり喜ばないようにしていると、冷たい月のような雰囲気の雲雀が、ツナなんて見たくないというようにツナから目を逸らしながら口を開いた。

「認めたくはないけど、君は僕の妹だからね。君に何かあったら僕の監督責任が問われるし、親に何て言われるかわからない。学校が終わったらすぐにうちに帰るようにしなよ」

雲雀はツナに冷たく言った。

雲雀はツナを昔から妹と認めたくないので、それは本音。

ツナが妹じゃなかったらよかったのにと何度も思った。

雲雀はこう言えばツナが意味を誤解して、雲雀に嫌われていると勘違いするであろうとわかっていた。

実際ツナは雲雀の思っている通りに勘違いして、雲雀にこう言われる度にひどく傷ついた顔をする。

雲雀は、本当はツナにこんな顔をさせたいわけではない。

優しくしたいし、甘やかしたいと思っている。

でも雲雀はツナになつかれたら困るのだ。

一つ屋根の下で二人っきりで暮らしているのに、ツナが無邪気な笑顔ですりよってきたり、昔みたいに雲雀の膝の上を指定席にされたりしたらさすがに我慢出来ず、妹を襲ってしまう。

雲雀に出来る事は、ツナを突き放してツナに餓えている雲雀という猛獣に近付かないようにしてやるだけだ。

雲雀に突き放されてしゅんと肩を落としたツナはしょんぼりと小さくなって、何も悪くないのに雲雀に謝った。

「‥‥ごめんなさい‥‥でも、俺は大丈夫です。痴漢だって、俺みたいな可愛くないダメツナより、可愛い子を選んで痴漢するに決まってますから」

自分の事がまったくわかっていないツナに、雲雀は頭が痛くなってきた。

ツナが自分の事を可愛くないと思い込んでいるのは多分雲雀のせいなのだが、この妹はいつまでたっても自分が可愛くてとんでもなくもてるという自覚がまったくない。




続く
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