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TOP百合ヒバツナ恋の歌 恋する十字架9


恋の歌 恋する十字架9
百合ヒバツナ「恋の歌」
オフで完結済み。完売後再録集に番外と一緒に収録。
再録集のお取り扱いはバードEXになります。
こちらはweb版となります。

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ツナは泣きながら道を歩いていた。
涙を流れるにまかせて、とぼとぼフラフラ歩いて行く。
雲雀が来たあの場所は、ツナの泣き場所。
ツナが悩んでいる時や、どうしていいのかわからない事がある時には、あの場所に行く。
あの場所に行って、ニセモノの空を見上げ、考える。
だから今回もあの場所に行って、いつものようにぼんやり空を見上げて、考えていた。
もう二度と会えるはずのない人の事を、考えていた。
その人の事を考えていたら、奇跡のようにまた会えた。
再び会えた事が夢みたいで、信じられなくて、まるで何かの奇跡みたいで、嬉しくて仕方がなかった。
抱きしめられた事に緊張して、びっくりして、ドキドキして、どうしていいのかわからなくなって、イヤと言って暴れてしまった。嬉しかったのに。すごく嬉しかったのに、暴れてしまった。でも雲雀に頭を撫でられたら心地よくて、ふにゃんとなっていたら訳がわからないうちにキスされた。
抱きしめられた時よりずっと驚いてしまったツナが、どうしていいのかわからなくなってイヤだって言ったら、せっかく会えたのに嫌われてしまった。
優しく撫でていた手を、抱きしめていた腕を離して、否定された。


かわいくないって、言われた。


可愛いくないのはわかっていたけれど、あらためてそう言われると、すごく傷つく。
あの人に言われる言葉は、他の人に言われるよりもずっといたい。


いらないって言われた。
じゃまって、言われた。


せっかくまた会えたのに、すごく嫌われた。


もう視線すら合わしたくないみたいに、目を逸らされた。
背中を向けて、冷たい、凍えるような声で、ツナは雲雀にいらないと言われた。
どこか行けって言われた。


どうしよう。


好かれてるとか、そんな大それた事あの人相手に思ってなかったし、思わなかったけど、あの人の口からあんな言葉はききたくなかった。
前に、はじめて会った時、可愛いよって言われて嬉しかった。
また会えて嬉しかった。
抱きしめられて、本当は、離れたくなかった。


もっとずっとくっついていたかった。


キスされて、恥ずかしかったし、すごくいけない事だと思ったけど、びっくりする位嬉しかった。
くっついていた時も、とても幸せで嬉しかった。
でも、あそこにいていいのは自分じゃないという事を、ツナはわかっていた。
ツナは、好きな人としかキスとかしたくない。
キスされて嬉しかったのは、多分ツナがあの人の事を好きだから。
はじめて会って、別れてからずっとあの人の事を思っていた。
君は甘いねとあの人は言ったけど、ツナにとってはあの人の方がずっとあまい。
触れたくちびるも、舌も、すごくあまくてびっくりした。
でも、あんなにあまくておいしくて、触れた所がすごく気もちよかったら、また触れたい、またこんな風にしたいと思ってしまう自分がイヤだった。
あんな風に、抱きしめられて、ふれられて、キスされて。
雲雀に「キスに慣れて」と言われた時、またキス出来るんだと一瞬喜んだ。
雲雀がまたしたいと望むなら、また次がある。


また会える。


でも、またそんな事をされたら、かなわない何かを期待しそうで、望んでしまいそうで、それがダメだったら自分のすべてが崩れてしまいそうな気がして、ツナは耐えられなかった。
なら、最初から言わないと。
キスは好きな人とじゃないとしたらだめ。
そう言わないと。
けれど、そう言ったら、ツナは雲雀にいらないと言われた。
ツナはぼたぼた涙を落としながら家に向かう。
幸い兄は今日夜勤なので、ツナが泣いて帰っても過剰な心配はされない。
優しい兄には心配をかけたくはない。
涙を落としながら、ツナは一人家に向かった。



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カテゴリ:百合ヒバツナ
テーマ:家庭教師ヒットマンREBORN! - ジャンル:アニメ・コミック
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