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TOP百合ヒバツナ恋の歌 恋する十字架7


恋の歌 恋する十字架7
百合ヒバツナ「恋の歌」
オフで完結済み。完売後再録集に番外と一緒に収録。
再録集のお取り扱いはバードEXになります。
こちらはweb版となります。



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もっと深く、もっと味わいたい。
そう思って雲雀が一層口付けを深くしようとしたその時だった。


ドンッ!


背中を叩かれた。
ドンドン背中を叩く拳は何かとても切羽詰まっているような気がして、必死で自分の背を叩く少女を見つめると、彼女は窒息しかけて顔が真っ赤になっていた。
さすがに窒息はまずいかなと、しぶしぶ唇を離すと、少女は急いで雲雀から唇を離して、大きく息を吸いこんだ。
ぜえぜえと荒い息を繰り返す少女に向かって、雲雀はちょっと不満気に言った。

「息、してなかったの?」

せっかくキスしてたのに。きもちよかったのに。もっとしたかったのに。そう思っていたので拗ねたように言うと、まだ息の整わない少女は途切れ途切れに答えた。

「‥‥‥ん‥な‥むちゃ‥‥な、こと‥‥むり‥‥」

はふはふ息をしながら雲雀の身体に自分の身体を預け、涙を浮かべて訴える姿は先程までよりずっといい。
すごく、かわいい。
雲雀に全身を預けて、拒否も拒絶もしないこの子はやっぱりかわいい。
はやくまた口付けたいな。
息が整わないツナをじっと見ていると、真っ赤に染まった耳が目に入り、なんとなく指がうごいて赤く染まった少女の耳郭をたどる。
指で感じるみみが熱い。
耳からすべるようにして首筋に指を這わせれば、まだ口付けで乱れている荒い息から甘さと熱を含んだかすかな声がもれる。
また、したい。

「ね、はやくなれてね。キスする度にこれじゃ困るし」

息もはやく整えてと促すと、ツナは驚いたように目を見張った。
当たり前だ。どうしてキスされたのかもわからない。どうして雲雀がツナにキスするのかもわからないのに、またすると当たり前のように宣言されたのだ。

「っ、ふっ‥‥な‥‥んで?」

疑問を乗せたツナの言葉に、雲雀は彼女の顎下をすりすりと指の甲で撫でながら首を傾げた。
どうして「なんで」と聞かれるんだろうか?
何かおかしな事を言っただろうか。
雲雀がそう考え首を傾げていると、腕になかの少女が雲
雀を見つめて聞いてきた。

「っ、あ、なんで‥‥俺が、なれないと‥‥だめって、あっ、さわったら‥‥だ、めっ‥‥んっ、なんで、」

耳元をくすぐる指に身体を震わせ、甘い息を吐きダメと言う少女。
また、ダメって言った。
こんなにかわいくて、あまくなって蕩けそうなのに、また雲雀に向かって触るなダメと言った。
少しむっとして雲雀は少女の疑問に答える。
答えなんて簡単だ。

「僕が君にキスしたいから。だから君はもっと慣れて」

そう言うと、少女はびっくりしたように目を見開いて雲雀を見つめた。
そしてまだ少し整わない息で懸命に訴える。

「キス、は、こいびと同士がする、ものですっ。だ、から、俺と、恭弥さ、んは、しちゃ、だめっ。恋人じゃないと、しちゃ、だめ、なんで、すっ」

ふわふわした少女はそう言って、雲雀に対してキスをするなと言いだした。
けれど、雲雀は不満だ。
どうして恋人同士以外でキスしたらダメなのだ? そんなの
誰が決めたというのだ。恋人以外でもキスしてるやつらは山ほどいるのだから、いいではないか。
雲雀はツナとキスがしたいし、沢山色々触りたい。
恋人同士じゃないとダメだと言われる理由と根拠がわからない。

「どうして恋人同士じゃないとしちゃダメなの? 僕は君にキスしたいのに。いいじゃないか、別に」
「ダメ、ですっ! キスは、恋人のものっ。好きなひととするものなんですっ。だから、ダメですっ」

その言葉を聞いて、またもむっとする。


キスは、恋人のもの。


じゃあ今さっきは雲雀がこの子にキスしたけど、それ以外のキスは、全部この子の恋人のものなのだろうか。
誰かがこの子に、さっきまで雲雀がしたようなキスをしたりするのだろうか。
そう考えて想像してみると、途端に気分が悪くなってきた。
さっきまで雲雀に見せていた表情を他の誰かにしたり、あの唇を他の誰かが味わったり、彼女のあまい息を感じたり、雲雀が指で触れた頬や耳郭や首筋や‥‥‥そんな所に触れる奴がいるのかと思うと、本気で気持ち悪い。
雲雀の機嫌に呼応するかのように、雲雀のまわりの温度が一気に下がった。
不機嫌なまま腕のなかにいる少女を見つめると、瞳を潤ませていた少女がびくりと震えて青くなる。
雲雀の空気が変わったことを敏感に察知したのだろう。腕の中で小さくなってかすかに震えている。
かわいいと思う。でも憎たらしい。
大事にしたいと思うのに、めちゃめちゃにしてしまいたい。
拒絶なんて、キライだ。
これ以上拒絶されるのも、拒否されるのも嫌だ。
恋人しかしたらだめとか、彼女はどうしてそんな意地悪を言うのだろうか。
雲雀はひとつため息をつき、ひどく不機嫌な様子で少女を囲って捕らえていた腕を開いた。


「もういい」


突き放すような声で告げ、冷たい瞳で見つめれば、彼女はまた驚いたように雲雀を見つめた。
今日で、彼女は何度驚いただろうか。

「恭弥、さん?」

なにか不思議なものでも見るように雲雀を見つめ、少女が雲雀の名前を呼ぶ。
今までどれだけ訴えても腕をといてくれなかった人が、解放してくれた。
どれだけ暴れても決してツナを離そうとしなかったのに、ぽんと投げ出されるようにして、気まぐれに離された。
あれほど開放してほしくて暴れていたのに、いざその腕から突き放されると、どうしていいかわからなくて、途方に暮れる。
ぱちぱちと瞬きを繰返すツナを見た雲雀は唇を歪め、息を吐いた。
不思議そうな顔をして雲雀を見ている少女。何かを訴えるような光が彼女の瞳に瞬いた気がしたが雲雀はぷいと横をむいた。
もう彼女なんて、見たくなかった。



「もう行っていいよ。君はもういらないから」



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テーマ:家庭教師ヒットマンREBORN! - ジャンル:アニメ・コミック
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