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TOP百合ヒバツナ恋の歌 恋する十字架5


恋の歌 恋する十字架5
百合ヒバツナ「恋の歌」
オフで完結済み。完売後再録集に番外と一緒に収録。
再録集のお取り扱いはバードEXになります。
こちらはweb版となります。

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「っ、もっ、離してくださいっ!」

それは否定と、拒絶。
へにゃりと眉を寄せ、真っ赤な顔で困ったように言う少女。
そんな願い、雲雀は望まない。
望むのは、もっと違う事。
それは、なんだろうか?
望むものは確かにあるのに、それが何なのか自分でもわからない。
自分の願いは、なんだろうか?
自分は彼女に何を望んでいるというのだろうか。
わからない。
わからないけれど、でも離れるのは嫌だ。
それは望まない。
だから雲雀首を傾げて当然の結論を言うように彼女に言った。
やっと捕まえたのだ。誰が離してなどやるものか。そう思った。

「いやだ」

だからこそ、彼女に向かってそう宣言すると、びっくりしたように瞬く瞳。
その目の端には甘さを含んでぬれた滴。
なんだかとても興味を惹かれ、それを舌で掬ってぺろりと舐めてみると、塩っ気があるはずの雫なのに、妙にあまくて驚いた。

「ひゃっ!」

雲雀が舐めると、腕のなかの少女が一瞬びくりと震えて可愛らし声を上げる。
可憐な唇から、あまいこえ。
いいな、と思う。
やっぱりあの唇に触れてみたい。
ぷにぷにの赤い頬も触れると気持ち良さそう。
雲雀は左腕で少女をがっちりホールドしながら右手で彼女のふにふにの頬を突っついてみる。
ふにふにふにふに。
あ、やっぱり気持ちイイ。

「っ、っ!」

びっくりして腕のなかで固まる少女。
そんなに固くならなくていいのに。
こんな風に固くなるのではなく、この腕に中でやわらかくとけて、ふにゃふにゃになって雲雀を見つめたらきっとすごくいいのに。
少し不満を感じてぷにぷにの頬をやわらかく、咎めるようにふにっとつまんでみる。もっちりした頬をつまむと、少女がまたびくりと震えた。

「っ、やだっ」

雲雀に頬をつままれて驚いたのだろうか、はっと我に返ったかのようにぶるぶる首を振って、雲雀の指から逃れようとする。
むっとした。
だって、彼女はまた雲雀から逃げようとしている。
この唇はこんなにも甘くて美味しそうなのに、どうしてその唇でそんなに苦い毒ばかり吐くのだろうか。
憎たらしい。
顔を赤く染め、瞳を潤ませながら身体をぷるぷる震わせ、何かに耐えるように唇をきゅっと噛んでいる姿。
すごく可愛らしい。
でも、同時にとても腹がたつ。
こうしてぴるぴる震える位、雲雀に抱きしめられるのが、嫌なんだ。
甘そうな唇をきゅっと噛みしめる位、雲雀とくっつくのが、嫌なんだ。
目の端に涙を浮かべる位、雲雀の側にいるのが嫌なんだ。
この前会った時は、雲雀の事を大好きと言って、あんなに素直で可愛いかったのに。
今も、すごく可愛い。
とてもかわいい。
頭からバリバリ食べてしまいたい位甘くて美味しそうだと思うのに、憎らしくてくやしくてたまらない。
むかついて仕方がない。
そして、自分だけがまた会いたかったとか、そんな風に思ってしまう事に腹がたつ。
こうして雲雀の腕のなかで雲雀の事を拒絶する今の彼女はすごく憎らしく、そして・・・・・・。

「かわいくない」

彼女の耳元で忌々しく呟けば、びっくりしたように振り返って雲雀を見つめる。
零れ落ちそうなほど大きな瞳には、すごく傷ついた光。
悲しそうで、苦しそうな表情をしているのに胸が痛む。
君はすごくかわいいよと囁いて慰めてあげたいけれど、雲雀だって傷ついた。
彼女だって雲雀が傷ついたのと同じ位傷つけばいい。
そう思ったのに、ツナが泣きそうな顔をして下を向いたのを見れば、心が痛んで仕方がない。今すぐ否定したいと思うのだけど、意地っ張りな雲雀には出来なかった。

「お、れ、自分が、かわいく、ないの、わかって、ますっ」

嗚咽をこらえるように言われ、ちがう、と心の中で否定する。
違う、ツナはすごく可愛い。でも、雲雀を拒絶する態度が可愛くないだけ。
傷ついた光を宿す大きな瞳に涙の膜が張り、今にも零れ落ちそうになっている可愛くないけど可愛い少女。このちっぽけな少女にどうしようもなく惹かれる。
甘い紅茶色をした瞳からポロリと涙がひとつこぼれ落ちて、思わず唇がそれを追いかける。

「っ! っ!?」

彼女が驚こうが関係ない。
涙の滴を舐め取るとしょっぱいはずの涙はやはりあまくて、彼女はお菓子か何かで出来ているのだろうかと首を
傾げる。
じっと見ると、憎らしく可愛らしい彼女は、やっぱりどこもかしこもやたら甘そうだ。

「君、砂糖か何かで出来てるの?」

唐突すぎる雲雀の質問に、ツナは涙の滴をたたえながら、え? と驚いたような顔をして雲雀を見つめた。

「だって、ほら」

ぺろり、とまた目元を舐めて涙の滴を口にする。

「んっ!?」

驚いた彼女の声。
やっぱり甘い。
涙も、小さく何かをこらえるような彼女の声も。

「しょっぱいはずの涙があまいし、それに、君、すごく、あまくておいしそう」







この時点での雲雀さんは無自覚です。
無自覚でセクハラしてる…
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カテゴリ:百合ヒバツナ
テーマ:家庭教師ヒットマンREBORN! - ジャンル:アニメ・コミック
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